「ここは?」おれは振り返ってドアの脇に立っている男にきいた。
『修理工場』
「何の?」
『お前みたいなクズの。……ここが修理工場になるか、スクラップ処理場になるかは、お前しだいだ』
(『汝ふたたび故郷へ帰れず飯嶋和一