昨今の暗い時代にあって、わたしたちが自分自身について語る所説が、ある人間と別の人間を差別する最大の源になり得る、ということを強調する必要はないだろう。信じやすい性質はしばしば、ほんの一歩で敵意に変わってしまうのだ。(『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』マーク・ローランズ:今泉みね子訳)