私たちは自分の流儀で愛し、愛を売買できるものにしてしまうのです。私たちは商売根性に駆られているのですが、愛は売買、ギブアンドテイクの対象ではないのです。それはその中で人間のすべての問題が解決される、そういう存在のありようです。私たちはちっぽけな盃を持って井戸に行き、わずかな水しか手に入れないので、人生はちっぽけで取るに足らない安ぴかなものになるのです。
(『しなやかに生きるために―若い女性への手紙J・クリシュナムルティ:大野純一訳)