この「意識の流れ」という言葉を聞いて僕はずっと前に、僕のおやじが出してくれた問題を思いだした。「まずこの地球に火星人がやってきたとしよう。火星人は決して眠らず常に活動しているものとする。つまり彼らは睡眠というおよそおかしな現象を必要としないとすれば、きっと次のような質問をするに違いない。「眠りにおちるときには、どんな気持がするものか? 眠るということは、そもそもどういうことなのか? 君たちの思考は突然停止するのか、それともだんだんだーんだーん速度が落ちていくのか? 実際に心というものはどうやって動きを止めるのか?」(『「ご冗談でしょう、ファインマンさん」』R・P・ファインマン)