15世紀から17世紀にかけての近世ヨーロッパで、魔女として訴えられた女性の罪を確定するための「間違いない」方法は、冷水につけるというものだった。女性は手足をまとめてロープで縛られる。それから川や沼や運河の水に沈められる。もし助かれば「有罪」の証拠となる。悪魔が愛弟子を救ったからには、魔女にちがいないからである。その反対に水底に沈んでしまえば、「無罪」が証明されたということだ。(『世界は感情で動く 行動経済学からみる脳のトラップ』マッテオ・モッテルリーニ)