叡智という古い言葉の本来の意味合いは、頭脳の働きばかりではなく眼の働きを指す。物を深く見る視力が、そのまま化して知恵となる、そういう知恵を言う。(『小林秀雄全作品 26 信ずることと知ること小林秀雄