「同じ時代の都のおとめだちが、明るい電燈の下で、はなやかに骨牌(カルタ)を切っておることも知らず、……農村の娘だちは、掌(てのひら)から血を流して毎日藁を打っておるのだ」(『北越雪譜』)『』中谷宇吉郎
「人間が生きる」ということは、「好きなものを得るために行動する」「得られないものや邪魔するものはぜんぶ壊す」のいずれかです。我々の日常生活は、この二つのエネルギーに支配されているのです。(『心は病気 役立つ初期仏教法話2アルボムッレ・スマナサーラ

仏教
 当時のタイム誌は「いまだかつて考案されたなかで最も滑稽な跳び方」と書いた。誰もがフォスベリーをばかにして笑ったのは、言うまでもない。一部には、公式の大会ではこの跳び方は認めるべきではないという声すらあった。しかし、フォスベリーはこの「背面跳び」を続け、とうとうオリンピックまで制し、専門家を悔しがらせた。これは、「常識」が恥をかかされたほんの一例にすぎない。(『ビジネス版 悪魔の法則 ポジティブ思考のウソを斬る』ダン・S・ケネディ:池村千秋訳)
 女のかがやかしい外貌は20代のなかばに衰えはじめるのであり、内面の佳妙さあるいは豊麗さをもたぬ人は、内から発する光がないので、そのまま信念の蒙(くら)さにかたむいてゆく。老いてなお明るく美しい人には、窈々(ようよう)たる情とホウホウたる心のありかたがあるにちがいないのである。(『奇貨居くべし宮城谷昌光
 ――もっとも深いところまで行った者だけが、もっとも高いところまで行ける。(『奇貨居くべし宮城谷昌光
 呂不韋(りょふい)は孫氏(※荀子)の、
 ――学は没するに至りてしかるのちに止(や)むべきなり。
 という教えを体現し、死ぬまで学問をつづけた人である。
(『奇貨居くべし宮城谷昌光
「すっかり萎れてしまったな。願いが浅いところにあるからだ。それだけ傷つきやすい。花をみよ。早く咲けば早く散らざるをえない。人目を惹くほど咲き誇れば人に手折られる。人もそうだ。願いやこころざしは、秘すものだ。早くあらわれようとする願いはたいしたものではない。秘蔵せざるをえない重さをもった願いをこころざしという。なんじには、まだ、こころざしがない」(『奇貨居くべし宮城谷昌光
「足が血を吐くほど歩いてみて、はじめて人は真の歩行を獲得できる」(『奇貨居くべし宮城谷昌光
 インドの社会では宗教に励む人が精神的な修行をして、認識の範囲をものすごく広げてみたのです。(中略)そういう人々が初めて、死後の世界、というよりは過去の世界について語り始めた。それはほとんど自分自身の過去のことなのです。「自分は過去世でこんなふうに生きていました」と。そこで過去世があるのだから、推測によって未来世もあるだろうと言い出したのです。(『死後はどうなるの?アルボムッレ・スマナサーラ

仏教
 裁判で尋問されたとき、私はそういった。前もって考えていたことではなく、首謀者はだれかと聞かれたとき、私はごく自然にそれはホセ・マルティだと答えた。これが真実である。(フィデル・カストロ)『梛子より高く正義をかかげよ ホセ・マルティの思想と生涯』エルミニオ・アルメンドロス
 80万人以上の罪のないルワンダの男たち、女たち、子供たちが情け容赦なく殺されるのにちょうど100日が費やされたが、その間、先進世界は平然と、また明らかに落ち着き払って、黙示録が繰り広げられているのを傍観するか、そうでなければただテレビのチャンネルを変えただけだった。(『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか PKO司令官の手記ロメオ・ダレール:金田耕一訳)
 勇敢な奴らは、例外なく死んでいった。
 まだ生き残っている勇敢な博奕打ちが居たとするなら、そいつはもうすぐ、死ぬ。間違いなく、死ぬ。必ず、死ぬ。
(『賭けるゆえに我あり森巣博
 真実は両者の中間にある。つまり、世界は完全な無意味ではないが、意味のわかる部分は限られている。このため、わたしたちはある方向には行動できるが、他の方向にはどうするべきかまったくわからないのである。(『偶然とは何か 北欧神話で読む現代数学理論全6章』イーヴァル・エクランド:南條郁子訳)
 どんな所に置かれても光る言葉を
 首にかけて置きたい

 何時までたっても色あせない言葉を
 目の底にやきつけて置きたい
 長い長い時間の歴史の上で
 美しい風化を遂げた言葉の清潔さを
 耳に飾って置きたい

(『塔和子 いのちと愛の詩集塔和子

詩歌
 宗教は、われわれの子供たちが合理的な教育を受けられないようにしている。宗教は、われわれが戦争の根本的な原因を取除くことを阻止している。宗教は古い峻烈な罪と罰の教義のかわりに、科学的協力の倫理をわれわれが教えられないようにしている。人類は黄金時代の入口にいるとも言えよう。しかし、もしそうだとするならば、まず第一にその扉を守つている龍を殺す必要がある。この龍の名は宗教である。(『宗教は必要かバートランド・ラッセル:大竹勝訳)

キリスト教科学と宗教
「最強の呼吸法」は旧ソ連軍で生み出された訓練法「システマ」の核となる技術です。システマはほんの10数年前まで国家機密でしたが、ソ連崩壊とともに世界に公開され、格闘技としてはもちろん心身の健康法としても高い効果を持つことから、急速な勢いで各国に広まっています。(『ストレス、パニックを消す! 最強の呼吸法 システマ・ブリージング北川貴英
 死の恐怖を征服するもっともよい方法は――少なくとも私にはそう思われるのだが――諸君の関心を次第に広汎かつ非個人的にしていって、ついには自我の壁が少しずつ縮小して、諸君の生命が次第に宇宙の生命に没入するようにすることである。(「いかに老いるべきか」バートランド・ラッセル:中村秀吉訳)『ちくま哲学の森 1 生きる技術』鶴見俊輔、森毅、井上ひさし、安野光雅、池内紀
「私たちは無意識のうちに、キリスト教的な考え方、行動パターンに巻き込まれている。宗教というはっきりした形をとらなくても、政治思想や哲学などに姿を変えて、キリスト教はじわじわと世界中に広がっている」とニーチェは言います。(『キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』ニーチェ適菜収訳)
行動主義者●厳密に医学生理学的な言語を用いるならば、「あなたは恋をしている」と言う代わりに、「あなたの脳内では、ドーパミンとノルアドレナリンの分泌量が増加し、セロトニンの分泌量が低下した状態にある」と表現しなければなりません。(『感性の限界 不合理性・不自由性・不条理性高橋昌一郎
 ブレジネフは嫌悪すべき人間だった。アンドロポフは少なくとも見せかけは民主的だったが、残忍だった。チェルネンコは間抜けで、ゴルバチョフはロシア人に毛嫌いされた。エリツィンはやることがでたらめで、往々にして人びとを混乱に陥れた。(『プーチニズム 報道されないロシアの現実アンナ・ポリトコフスカヤ:鍛原多惠子訳)

ロシア
 読書といえば、頭のみを使うと思っている人が多い。それは、誤解で、手を使うのである。本をもつのにも、手が必要である。頁をめくるにも、手の指がなければ、かなわない。読書とは、手の運動なのである。(『本の読み方 墓場の書斎に閉じこもる』草森紳一)
 ペリー来航の意義は、圧倒的な武力による開国の強要だけではなく、また交易の開始でもなかった。政治と経済、文化といったあらゆる面において、日本が近代という巨大なシステムに吸収されるということだったのである。(『近代の拘束、日本の宿命福田和也
岸田●強姦されたと言ったのは、司馬遼太郎さんですがね。僕はどこかで読んだんですけれども、そのとき、まさにそうだと僕は思ったわけです。日本が嫌がるのにむりやり港を開かせたのは、女が嫌がるのにむりやり股を開かされたと同じだと。ところがアメリカのほうは、近代文明をもたらしてあげたんだぐらいに思っている。(『黒船幻想 精神分析学から見た日米関係岸田秀、ケネス・D・バトラー)

ペリー
 では、過去とはいったい何でしょうか。
 過去とはその人の記憶のなかにある、起こった出来事に対する現在の解釈です。過去とは私たちの記憶の現時点での解釈に過ぎないのです。
(『夢をかなえる洗脳力苫米地英人
 脳はニューロンとグリアという細胞が何千億個も集まってできている。その細胞の一つひとつが、都市と同じくらい込み入っている。それぞれに全ヒトゲノムが入っていて、複雑な営みのなかで何十億という分子をやり取りする。一つひとつの細胞がほかの細胞に電気パルスを毎秒何百回も送る。脳内で生じる数十兆のパルスそれぞれを1個の光子で表わしたら、目がくらむような光になるだろう。
 その細胞どうしをつなぐネットワークは驚異的に複雑なので、人間の言語では表現できず、新種の数学が必要だ。典型的なニューロン1個は近隣のニューロンと約1万個の結合部をもっている。何十億というニューロンがあることを考えると、脳組織わずか1立方センチに銀河系の星と同じ数の結合部があることになる。
(『あなたの知らない脳 意識は傍観者であるデイヴィッド・イーグルマン:大田直子訳)

認知科学V・S・ラマチャンドラン
 この体験から、深い心の平和というものは、いつでも、誰でもつかむことができるという知恵をわたしは授かりました。涅槃(ニルヴァーナ)の体験は右脳の意識の中に存在し、どんな瞬間でも、脳のその部分の回路に「つなぐ」ことができるはずなのです。(『奇跡の脳 脳科学者の脳が壊れたとき』ジル・ボルト・テイラー: 竹内薫訳)

科学と宗教脳科学
 つまり、借金自体は、その調達コストを上回る収益を上げられる限りにおいては、何の問題もないばかりか、事業経営、投資活動においては必要な、「借金それ自体は、善でも悪でもなくニュートラルな存在」なわけです。(『改訂版 不動産投資の破壊的成功法金森重樹
 ……平左、俺もお前も、天国(パライソ)からは追放された。セミナリオで、あのマッカーロの修道士(イルマン)を半殺しにした時から。俺たちは天国には行けない。この現世地獄で生きるしかない。(『黄金旅風飯嶋和一

キリスト教
 いつのまにか孟嘗君(もうしょうくん)の目が濡れている。その目をみた楽毅(がっき)は、自分を囲んでいたものが音をたてて崩れはじめたように感じられ、
 ――ああ、このかたは、人の深奥がわかるのだ。
 とおもいあたるや、どっと涙があふれた。
(『楽毅宮城谷昌光
 ――頭の高い者は、足もとがみえない。(『楽毅宮城谷昌光
 楽毅(がっき)は3年間の留学でおのれが見えるようになった。ということは、相手をもみえるようになったのである。(『楽毅宮城谷昌光
 兵法とは戦いの原則にすぎない。が、実戦はその原則の下にあるわけではなく、上において展開される。つまり、かつてあった戦いはこれからの戦いと同一のものはなく、兵を率いる者は、戦場において勝利を創造しなければならない。(『楽毅宮城谷昌光
 デジタルコンピューターは機械であり、あらゆる物質的対象と同じく、熱力学の冷酷な法則がもたらす結果に縛られている。時間が尽きると、活力も尽きてしまう。(中略)だが、アルゴリズムは違う。アルゴリズムは刺すような欲望と、その結果生じる満足の泡とを仲介する。抽象的な調整手段であり、さまざまな目的を達成するための手続きを提供する。アルゴリズムは、サインとシンボルから構成され、思考と同じく時間を超えた世界に属する。(『史上最大の発明アルゴリズム 現代社会を造りあげた根本原理デイヴィッド・バーリンスキ:林大訳)
「接見禁止の最大の効果は情報の遮断です。新聞は読めないし、ラジオのニュースも聞けない。会話もない。妻にも家族にも会えません。選任弁護人以外、誰にも会うことが出来ないのです。弁護人との面接だって、透明なプラスチック越しです。外国映画のように、被疑者のわきに弁護士がいる風景など、日本ではありえない。本人を孤独、不安、萎縮、絶望の淵に追い込んで、心をコントロールしたいのでしょう。情報が断たれることは恐怖です。逮捕されたら、誰の手助けも借りられません。相談したくても、相談する相手も見つかりません。弁護人の選定手続きなど、おそろしく困難です。こんな国で冤罪の大発生が起きるのは、当たり前です」(『つくりごと 高齢者福祉の星岩川徹逮捕の虚構大熊一夫

検察警察
「我々においては、すべてが精神的なものに集中する」――これは当時の時代情勢におけるひとつの事実を歴史学的に確認した言葉ではけっしてなく、〈存在〉そのもののうちに隠されたある生起の、つまり来たるべきもののうちにまで届くはるかな射程をもつ生起の、思索と詩作による命名である。この生起を予感することができるのはごく僅かの者たちのみ、あるいはおそらく、それを言い、思索する者のみであろう。(『貧しさマルティン・ハイデガー、フィリップ・ラクー=ラバルト:西山達也訳・解題)
 脳という中枢の存在は、末梢である四肢の活動の経験の集積であって、末梢である身体なしに存在しえない。大雑把な言い方になるが、始めに「末梢での経験」があって、その経験を以後の状況で能率よく生かすために形成されてきた器官が脳なのだ。(『動きが心をつくる 身体心理学への招待春木豊
 狐の中に「甘いものを食べない生き方こそが【よい】生き方だ」といった、自己を正当化するための転倒した価値意識が生まれたとき、狐ははじめて、ニーチェが問題にする意味でルサンチマンに陥ったといえます。(『道徳は復讐である ニーチェのルサンチマンの哲学』永井均)
 エティ・ヒレスムはユダヤ人だ。しかし彼女が育った過程では、それは何の意味も持たなかった。彼女はユダヤ人として強制収容所に搬送され、虐殺された。しかし彼女はユダヤ人としてのアイデンティティを受け入れなかった。だが、彼女はキリスト教にも改宗しなかった。エティ・ヒレスムは自己自身の神のラディカルな形式を経験し、実行した。そこにはシナゴーグもなければ、教会も、教団もなかった。エティ・ヒレスムは非ユダヤ人として生き、ユダヤ人として死んだのだろうか。(『〈私〉だけの神 平和と暴力のはざまにある宗教ウルリッヒ・ベック:鈴木直訳)

宗教暴力
 信仰熱心な者となることを自らに課す人は、宗教指導者や組織の言いなりになってしまいがちである。それは決してその人に与えられた〈いのち〉を生きているとはいえず、むしろそれを失っているのである。自らの〈いのち〉を喪失し、他者の〈いのち〉を奪うことに無頓着になってしまうのは、ある意味当然のことである。(『宗教の倒錯 ユダヤ教・イエス・キリスト教』上村静)

キリスト教
 あなたの首と肩が、頭を支えています。胸の骨と筋肉が呼吸を支えています。椅子があなたの身体を支えています。床が椅子を支えています。地球が、あなたの住んでいる建物を支えています。いろいろな恒星や惑星が、地球の軌道を支えています。窓の外では、男性が犬を連れて道を歩いています。
 この男性があなたを何らかのかたちで支えていないと断言できますか? 彼はあなたの家に電気を供給している会社で、書類整理の仕事をしているかもしれませんよ。
(『探すのをやめたとき愛は見つかる 人生を美しく変える四つの質問バイロン・ケイティ:水島広子訳)
 回顧すれば、私の生涯はきわめて簡単なものであった。その前半は黒板を前にして坐した、その後半は黒板を後ろにして立った。黒板に向って一回転をなしたといえば、それで私の伝記は尽きるのである。(西田幾多郎)『西田幾多郎の思想』小坂国継
「ルールにしたがってプレーしなければ、何かを失う」ロイスは指で数えはじめた。「家、車、女――私が捨ててはまた拾ってきたものだ。生き延びるためには、流動性がないとな」(『流刑の街チャック・ホーガン:加賀山卓朗訳)
 ポジションサイジングがトレーディングパフォーマンスにとっていかに重要であるかを理解しているトレーダーや投資家はおそらく全体の10%にも満たないだろう。そして、目標はポジションサイジングによってしか達成できないことを理解している人はさらに少ないだろう。(『タープ博士のトレード学校 ポジションサイジング入門 スーパートレーダーになるための自己改造計画バン・K・タープ:長岡慎太郎監修、山下恵美子訳)
 組織化された殺人が戦争である。われわれは特殊な戦争、核や何かの戦争のデモはしても、戦争反対のデモは決してしない。われわれは、他の人間を殺すのはこの世界の最大の罪悪だとは決して言ったことがない。(『最後の日記J・クリシュナムルティ:高橋重敏訳)
 あなたの生きている世界は、すべて【他人によってつくられた世界】なのです。あなたの見ているもの、あなたの行動、あなたの思考は他人によってつくられている可能性が高いのです。(『現代版 魔女の鉄槌苫米地英人
 80対20の法則とは、投入、原因、努力のわずかな部分が、産出、結果、報酬の大きな部分をもたらすという法則である。たとえば、あなたが成し遂げる仕事の80%は、費やした時間の20%から生まれる。つまり、費やした時間の80%は、わずか20%の成果しか生まない。(『新版 人生を変える80対20の法則リチャード・コッチ:仁平和夫、高遠裕子訳)

【の法則】
 西田幾多郎には、およそ哲学者が魅力的であるための条件がすべてそなわっている。到底まっとうには読みこなせない奇怪な文体。固有なジャルゴンや言い回しの無神経なほどの乱用と繰り返し。そして、彼をとりまく人々の、今となっては異様とも見えかねない熱狂。目新しい海外思想のたんなる輸入や受容ではない、本邦初の独自の思索という過剰なまでの期待と賛辞。(『西田幾多郎の生命哲学 ベルクソン、ドゥルーズと響き合う思考』檜垣立哉)
 一年半、諸君は短促(たんそく)なりといはん、余は極めて悠久なりといふ。もし短(たん)といはんと欲せば、十年も短なり、五十年も短なり、百年も短なり。それ生時(せいじ)限りありて死後限りなし、限りあるを以て限りなきに比す短にはあらざるなり、始よりなきなり。もし為すありてかつ楽むにおいては、一年半これ優に利用するに足らずや、ああいはゆる一年半も無なり、五十年百年も無なり、即ち我儕(わがせい)はこれ虚無海上一虚舟(きょむじょうかいじょういちきょしゅう)。(『一年有半・続一年有半』中江兆民)

セネカ
 誠というものは言語に表わし得べきものでない、言語に表し得べきものは凡(すべ)て浅薄である、虚偽である、至誠は相見て相言う能わざる所に存するのである。(『思索と体験西田幾多郎

思索
「未来」への関門の一つは情報革命(例。インターネット革命)である。情報革命に成功した経済は栄え、失敗した経済は亡びる。この情報革命は、経済の革命にとどまらず、また、法律、政治、社会、宗教、イデオロギーなどの大革命をともなわないと成功は覚束無い。(『小室直樹の資本主義原論小室直樹

資本主義
 フェルメールの描く人物の魅力的な表情の秘密は、目にある…ハイライトとして白い点をひとつ、瞳に描き加えることだけで、生命感にあふれた人間の顔を描くことができるということを、フェルメールは発見したのだ。(『誰も知らない「名画の見方」高階秀爾
 こうして、前に1人でやっていた仕事を、7人の人間がやることになった。ここで、第二の素因が働きだす。すなわち、7人の人間は互いに仕事をつくり合い、Aは事実上、前にも増して忙しくなる。(『パーキンソンの法則C・N・パーキンソン:森永晴彦訳)

【の法則】
 戦後民主主義は、占領軍による強制というおよそ民主主義にふさわしくない方法で導入された。この尖鋭な矛盾が、「民主主義」の実質をその正反対のものに転化させた。(『悪の民主主義 民主主義原論小室直樹
【定常的な犯罪者集団が形成されると、そこに下位文化(サブ・カルチャー)が生まれる】。(中略)この下位文化は、確りと成員の行動を規定する(縛り付ける)。そして、各成員は、斯くの如く規定された行動をする事が当然だと思い込む様になる。それが正しいと思ってしまうのである。【ここが恐ろしい】。(『消費税は民意を問うべし 自主課税なき処にデモクラシーなし小室直樹

消費税
「だがな、自分の友人と家族が泥の中に倒れとるのを見れば、きみも政治に無関心ではおられんようになる」(『犬の力ドン・ウィンズロウ:東江一紀訳)
 船を持つ者は誰か? 飛行機を持つ者は誰か? ――マルコムX
(『犬の力ドン・ウィンズロウ:東江一紀訳)
 語り手たちによって構想された真実は、真実よりも生き生きとしており、真実よりも真実に近い。(『エリック・ホッファー自伝 構想された真実エリック・ホッファー
 古代イスラエル人の宗教(のちのユダヤ教)は、「神は、存在するのか、しないのか」の問いかけから始まる。それが、古代ギリシャ人が人類に遺(のこ)した「存在問題」に発展して、完璧な論理学へと育っていったのであった。(『数学嫌いな人のための数学 数学原論小室直樹

数学
「空観」の視点でフィクションだとしっかり認識しつつ、「仮観」の視点でその役割を認めて、フィクションの世界に価値を見いだす視点が「中観」なのです。(『「生」と「死」の取り扱い説明書苫米地英人
 昨今の暗い時代にあって、わたしたちが自分自身について語る所説が、ある人間と別の人間を差別する最大の源になり得る、ということを強調する必要はないだろう。信じやすい性質はしばしば、ほんの一歩で敵意に変わってしまうのだ。(『哲学者とオオカミ 愛・死・幸福についてのレッスン』マーク・ローランズ:今泉みね子訳)
 すべての欲望を捨て、願望なく、「私のもの」という思いなく、我執なく行動すれば、その人は寂静に達する。(七一)
 アルジュナよ、これがブラフマン(梵)の境地である。それに達すれば迷うことはない。臨終の時において、この境地にあれば、ブラフマンにおける涅槃に達する。(七二)
(『バガヴァッド・ギーター上村勝彦訳)

バガヴァッド・ギーターヒンドゥー教
 さて、このような大乗仏教の教義を支える最も根底にあるのは、やはり「空」の思想であろう。特に、我(主体的存在)の空のみではなく、法(客観的存在)の空をも説いたことが、我の空しか説かなかった部派仏教とは、決定的に異なる点であった。(『インド仏教の歴史 「覚り」と「空」竹村牧男
 ほかのすべてのものと同じように、まもなく紙幣にもタグ――RFIDが付くようになるに違いない。すでに導入している国もある。銀行は、どの20ドル札がどのATMや銀行から誰の手に渡ったか、追跡することができる。(『ソウル・コレクタージェフリー・ディーヴァー:池田真紀子訳)
 私たちは、自らの思考について考える(これを「メタ認知」という)能力を持つのは人間だけだと思っていた。だが、考え直したほうがよさそうだ。ジョージア大学の二人の神経科学者が、ラットにもその能力があることを立証した。(『人間らしさとはなにか? 人間のユニークさを明かす科学の最前線マイケル・S・ガザニガ:柴田裕之訳)
 けっして他の人が言うことを受け入れるのではなく、けっして自分の頑なな見解を表現するのではなく、むしろどんな偏見もなく、大いなる友情のなか探検し探究しようとしているのです。(『知恵のめざめ 悲しみが花開いて終わるときJ・クリシュナムルティ:小早川詔、藤仲孝司訳)
「とにかく、あんたは、驚くほど端的な言い方をするな」
「時間の節約になる」
(『突然の災禍ロバート・B・パーカー:菊池光訳)
 私は、このように私たちの中に流れ込んでいる思想的伝統を分析し、解明し、そして批判的に新たな思想形成を準備してゆく、その最善の手がかりとして仏教を考えてみたい。私はそれをかりに「方法としての仏教」と呼んでいる。(『思想としての仏教入門末木文美士
 ブッダ自身は、仏教を創始したなどとは露ほども思っていたわけではなく、真理を体得した一修行者と自ら考えておりました。この〈道の人〉という言葉の中に、ブッダの一生が集約されているといってよいでしょう。(『ブッダの人と思想中村元、田辺祥二、大村次郷写真)
 これからは己の手で生き延びなくてはならない。誰の庇護もないということは、確かに誰にも支配されないことでもあった。(『神無き月十番目の夜飯嶋和一

生瀬
 ハードラーとしての私の人生は、ここから始まりました。ハードルを選んだのは決して前向きな気持ちからではありません。そうしなければ生き延びられなかったのです。(『インベストメントハードラー為末大〈ためすえ・だい〉)
 今こそ疾駆せよ!
 夕日を踏みつけ、
 夜をむかえに走ろう!
(『適切な世界の適切ならざる私文月悠光
 日本の敗戦後、一度武装解除された日本軍兵士はイギリス軍によって再武装され、アメリカ輸送船に運ばれてベトナムにもどってきたフランス軍がベトミンの抵抗を弾圧する際に利用されたのだった。ベトナム人に同情してベトナム人とともにフランス軍と戦った旧日本軍兵士も少なくなかったという。(『ベトナム戦争のアメリカ もう一つのアメリカ史白井洋子

戦争
 不確実というのは、“適正な”決断を下しても思わしくない結果が出るかもしれないし、“不適正な”決断であっても好結果をもたらすかもしれないということだ。(『伝説のトレーダー集団 タートル流投資の黄金律カーティス・フェイス楡井浩一訳)

トレーダー
 富の力は、権力の腐敗、権力への渇望、権力の掌握において発揮される。国際銀行家たちは資本の需要と供給を結び付け、次第に国際資本と信用の流れをコントロールし、ゲームのルールを作り上げていった。(『通貨戦争 影の支配者たちは世界統一通貨をめざす宋鴻兵

通貨戦争
山本●徳川時代の町人学者の行き方は「断章取義」と言われています。章を断って義を取る、つまり原典の文脈をバラバラにして、自分に必要なものだけを取るんですね。(中略)いわば、自分の体系を聖人の片言隻句の引用ですべてつないでしまう。原典は仏教だろうと儒教だろうとかまわないわけで、これはつまり思想を取り入れたということではなく、表現を採用して権威化したに過ぎないんです。そのため真の思想的対決には決してならない。(『日本人と「日本病」について岸田秀山本七平
 ヨーロッパにおいて戦争がなかった年は、16世紀においては25年、17世紀においてはただの21年にすぎなかった。したがって、この200年間に戦争があった年は、154年になる。(『戦争と資本主義ヴェルナー・ゾンバルト:金森誠也)
「人には私が無言の行を行っていると言いなさい」
 その人は最初に言った。虚言を弄することは仏の法に触れる。
 少年は驚いたが、少年の奥深い芯のところから
「この人の言葉が法である」「この人自身が法である」という言葉が響いてきた。
(『達磨村松恒平

仏教
 いずれにしても、いくら負けようが、自分がそれを受け入れ、そこから学んでいるかぎり、けっして全財産を失うことはない。(『悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術ブレット・N・スティーンバーガー:塩野未佳訳)

トレーダー
 私たちは、自分の日々の行動に影響をあたえるそれらの思い込みを“日常的な錯覚”と呼ぶことにした…じつのところ、日常的な錯覚は、人の行動のあらゆる領域に入り込んでいる。(『錯覚の科学クリストファー・チャブリス、ダニエル・シモンズ:木村博江訳)

認知科学
 マーケットが海だとすれば、FXはいわば釣り。トレーダーは海に浮かぶ小舟から釣り糸を垂らした釣り人です。狙う獲物は利益です。エサとするのはなんでしょうか? そう、あなたの資産の一部です。(『超カンタン アメリカ最強のFX理論ロブ・ブッカー、ブラッドリー・フリード)

為替
 私たちは共にどうしたらよいのでしょう。または、一人の人間としてどうしたらよいのですか。はたして、私たちはこのことを問題にしているでしょうか。それとも、自分のために何か特別な満足や喜びを探し求めているのでしょうか。(『ザーネンのクリシュナムルティJ・クリシュナムルティ:ギーブル恭子訳)
 とにかく、世の中とうまくいかない理由って、誰でもいろいろあるじゃない?
 そういう人ってのは世界と自分との間にどんどん隙間ができてくる訳だよね。
 その隙間を埋めるっていうのが、言葉の役割なんだな。
(『[プロ編集者による]文章上達〈秘伝〉スクール(壱) 秘伝村松恒平
 何箇所か測って針が振れなかったら、大丈夫だと考えるのがふつうだ。10センチ四方しかない猛烈な汚染箇所(※ホットスポット)を、どうしたら見つけられるというのだろう。(『チェルノブイリ報告広河隆一
 人生やものごとの真実の姿に気づかないことが無明である。すなわち、すべてのことはいつも同じ状態にはない(無常)、固定的ではない(無我)ということに気づかないことである。そのためにものごとに執着してしまう。(『ブッダ物語中村元、田辺和子)

仏教
 死体を平気でまたいで歩くようになっていた。
 時々踏んづけて灼けた皮膚がむけて滑った。
 地面が熱かった靴底が溶けてへばりついた。
 わたしは腐ってないおばさんを冷静に選んで下駄を盗んで履く人間になっていた。
(『夕凪の街 桜の国』こうの史代)

戦争
 現代アメリカ思想を代表し、かつその根幹を形成する思想はプラグマティズムである。それは19世紀後半にはじまって、20世紀に集大成され、21世紀へととひきつがれた。(『プラグマティズムの思想魚津郁夫
 路上で寒さとひもじさをこらえながら、息をひきとる人もあります。年間、約300人の人たちが路上で死んでいくと聞いた時、どうしてそのような現状があるのか、皆目わかりませんでしたが、活動していくうちに、日雇い労働者のおかれている立場が少しずつわかってき、こんな現状を許してはならないと、怒りが強く湧いてきました。存在をかけて働いてきた人が人生を全うする時、誰からもみとられないで、コンクリートの上で言いたいことも言えないで死んでいくことはあまりにも悲しいことです。(『地下足袋の詩(うた) 歩く生活相談室18年入佐明美
 エルデシュは過去に例を見ない多作な数学者である。450人を超える共同研究者とともに1500を超える論文を書いた。(『My Brain is Open 20世紀数学界の異才 ポール・エルデシュ放浪記ブルース・シェクター:グラベルロード訳)

ポール・エルデシュ
 キャラメルの溝は、原材料の値段の変化に応じ、溝の深さを調整することで、値段を一定にするために施されたことが発祥だったそうです。(『人にはちょっと教えたくない「儲け」のネタ帳岩波貴士
 成立史的にいうと、おそらく「法(ダルマ、ダンマ)の観念が最初に成立史、次にそれを自覚した「ブッダ」の観念が現われて、そののちに、ブッダのもとに集まる「サンガ(僧団)」が自覚されるようになったのであろう。(『バウッダ[佛教]中村元三枝充悳

仏教
 和則は、ひた走りに走った。
 追いついた。峯島が、ぎょっとした顔で振り返った。
 和則は、文化包丁の柄に両手を添えた。
 体当たりした。手応えがあった。峯島が悲鳴をあげて、前にのめった。和則も、いっしょに倒れ込んでいた。
(『友だちが怖い ドキュメント・ノベル『いじめ』』南英男)
 一人の組合オルガナイザーが殺されたことをきっかけに、コロラドの炭鉱労働者1万1000人がストライキへ突入した。炭鉱を所有していたロックフェラー財閥は、マシンガンで武装した探偵を私兵として送りこみ、スト参加者たちのテント村を襲わせた。(『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史ハワード ジン、レベッカ・ステフォフ編:鳥見真生訳)

アメリカ
 コロンブスはのちに、信心深い調子でこう書いている。〈父と子と聖霊の御名において、売れんかぎりの奴隷をさらに送りつづけられんことを。〉(『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史ハワード ジン、レベッカ・ステフォフ編:鳥見真生訳)

キリスト教アメリカインディアン
 たとえ本人が「自分は無神論者」であると言っていても、無神論者であるということ自体、宗教の影響を受けているのです。無神論ということの前提には、まず神があるかないかという問いがあるからです。(『世界の[宗教と戦争]講座井沢元彦
16世紀以降の戦争による死者数の推移◆16世紀:160万人、17世紀:610万人、18世紀:700万人、19世紀:1940万人、20世紀1億780万人。

戦争の死者総数における一般民衆の割合◆第一次世界大戦:853万人、5%、第二次世界大戦:3544万人、48%、朝鮮戦争:452万人、84%、ベトナム戦争:300万人、95%。

(『面白いほどよくわかる世界の紛争地図 紛争・テロリズムから危険地帯まで、「世界の危機」を読み解く世界情勢を読む会編著)
 現実世界に見られる複雑性は、多くの場合、系の構成要素が限られた資源――たとえば、食べ物、空間(スペース)、エネルギー、権力、富――をめぐって互いに競争を繰り広げているという状況がその核心をなしている。(中略)戦争やテロさえも、異なる勢力どうしの暴力的な集団行動であり、同じ資源(たとえば、土地や領土や政治的権力)の支配をめぐって競争が繰り広げられていると見なせる。(『複雑で単純な世界 不確実なできごとを複雑系で予測するニール・ジョンソン阪本芳久訳)
 なぜほぼどこにも宗教があるのか?
 なぜ宗教はさまざまな形をとるのか? 共通の特徴といったものはあるのか?
 なぜ宗教は人間の生活にとってこれほど重要なのか?
 なぜ宗教はひとつではなく、いくつもあるのか?
 なぜ宗教は儀礼を規定するのか? なぜ儀礼はいまあるような形なのか?
 なぜほとんどの宗教には専門家がいるのか?
 なぜ宗教は「真理」を与えるように見えるのか?
 なぜ教会や宗教組織があるのか?
 なぜ宗教は強い感情を引き起こすのか? なぜ人は宗教のために人を殺したりするのか?
 なぜ、世界について考えるには宗教よりも有効そうに見える方法があるにもかかわらず、宗教はあり続けるのか?
 なぜ宗教は徹底した不寛容や多くの残虐行為を生み出すのか? なぜ宗教は時には英雄的行為や自己犠牲を招くことがあるのか?

(『神はなぜいるのか?パスカル・ボイヤー:鈴木光太郎、中村潔訳)

科学と宗教
 つかみとることだ、そしてその爪で空高くつかみ上げられることだ。両の目が燃えて抜け落ちるまで。おのが麝香の身をずたずたに裂かれ、骨は千々に砕かれ、野や森にばらまかれることだ。軽やかに、無心に、望みの高みから、ワシのごとき高みから。(『石に話すことを教えるアニー・ディラード:内田美恵訳)
 その内気で引込み思案の外見の中に、偉大なる聡明さと驚異的な大胆さをもった精神があった。その場かぎりの観察ではいかに病弱で無頓着に見えようとも、リーマンの数学には、ナポレオンの進軍にあるような、大胆な前進とエネルギーがあった。(『素数に憑かれた人たち リーマン予想への挑戦ジョン・ダービーシャー松浦俊輔訳)
 いったん正義という名の原則を立てると、その原則に反するもの、すなわち「不正義」を排除する。(中略)そして「排除の構造」のもとに「人殺し」が正当化され、殺人は正義と化すのである。(『「正義」を叫ぶ者こそ疑え宮崎学
 アメリカ政府が日本の国民の利益を強調するとき、それは目的を実現するための戦略に基づく方便に過ぎないことに、わたしたちはもっと注意深くなるべきだ。アメリカ政府の目的は一貫してアメリカ自身の国益の追求、すなわちアメリカの選挙民やスポンサー企業にとってのビジネス・チャンスの拡大にある。(『拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる関岡英之
 ポルトガルのテンプル騎士団は、1319年の3月に改称を認められて、【キリスト騎士団】となった。後の大航海時代に船団や艦隊を組織する原動力となったのは、このキリスト騎士団にほかならない。エンリケ航海王子もヴァスコ・ダ・ガマも、さらにはコロンブスの義父も、みなキリスト騎士団の構成員であった。(『面白いほどよくわかる世界の秘密結社 秘密のベールに隠された謎の組織の全貌有澤玲

キリスト教
 バーナードはそういう警官もどきのガードマンが大嫌いだった。彼らは裕福な連中の被害妄想が生み出す恐怖を餌にしている。(『血のケープタウン』ロジャー・スミス:長野きよみ訳)
 全身が調和する感覚が育っていないと、どうなるか。動物でも、飼育されたアザラシは深いプールで溺(おぼ)れるという。(『古武術で毎日がラクラク! 疲れない、ケガしない「体の使い方」甲野善紀指導、荻野アンナ文)
「その場合は拳で殴り合うでしょう。事態がそこまで進めばの話ですが。鋼鉄のスパイクのついたグローブをはめて、男たちの大群が国境地帯に集まるでしょう。そのグローブをとりあげれば、爪や足を使うでしょう。脚を切り落せば、唾を吐きかけ合うでしょう。舌を切り、口にコルクを詰めたとしても、男どもは大気を憎しみで満たすでしょう。その大気の毒にあてられて、蚊も地面に落ち、鳥も電線からばったり落ちるほどにね」(『とうに夜半を過ぎてレイ・ブラッドベリ:小笠原豊樹訳)

戦争
 そして敗北だけが敗北を終結させるというこの背理が、ついにみずからをつらぬきえずに終るとき、敗北はその位置で石化する。屈辱はそのときからはじまる。背理はかならずつらぬかれねばならない。(『望郷と海石原吉郎岡真理解説)

詩歌シベリア抑留強制収容所
 ともかく、どうやら、悲痛な異端の時代はすでに過ぎ去ったらしい。本物の異端は、たぶん、道化の衣裳でやってくる。(『内なる辺境安部公房
 やっと、これ以上愚かにならずにすむ。――ポール・エルデシュが自分のために残した墓碑銘
(『放浪の天才数学者エルデシュポール・ホフマン:平石律子訳)

数学
『旧約聖書』の神は、おそらくまちがいなく、あらゆるフィクションのなかでもっとも不愉快な登場人物である。嫉妬深くて、そのことを自慢にしている。けちくさく、不当で、容赦のない支配魔。執念深く、血に飢え、民族浄化をおこなった人間。女嫌い、ホモ嫌い、人種差別主義者、幼児殺し、大虐殺(ジェノサイド)者、実子殺し、悪疫を引き起こし、誇大妄想で、サドマゾ趣味で、気まぐれな悪さをするいじめっ子だ。(『神は妄想である 宗教との決別リチャード・ドーキンス:垂水雄二訳)

キリスト教科学と宗教
「でたらめ言うな! 国家なんて、君が言う国家なんて、もとをただせば、おれたちみたいな、いくじなし野郎の寄合いさ。目やにをため、虱(しらみ)をわかし、ぶるぶる震えてた連中さ」(『夜の果てへの旅』セリーヌ)
 数学者の世界における最上位の知的エリートは、新しい地平を切り開き、かつて誰も問うたことのない問いを発する人たちだ。(『完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者マーシャ・ガッセン:青木薫訳)
 昔からの教えに「煉精化気(れんせいかき)、煉気化神(れんきかしん)、煉神還虚(れんしんかんきょ)」という言葉があります。精を練って気に変え、気を練って神に変え、神を練って虚に帰るという教えです。虚というのは虚しいという意味ではなく、自分よりもっと大きな存在の知恵という意味です。(『気功革命 癒す力を呼び覚ます盛鶴延
・ドルと商品は逆相関の関係にある。
・ドル安は商品にプラス、ドル高はマイナスとなる。
・商品と債券は逆相関の関係にある。
・したがって、商品と債券利回り(金利)は順相関の関係となる。
・商品の上昇は高金利・債券安をもたらす。
・商品の下降は低金利・債券高をもたらす。
・一般に債券と株式は順相関の関係にある。
・通常では債券高は株式にプラス、債券安はマイナスとなる。
・一般に低金利は株式にプラス、高金利はマイナスとなる。
・通常では債券は株式に先立って反転する。
・ドル高は米株式と債券にプラス、ドル安はマイナスとなる。
・ドル安は米株式と債券にマイナスとなり、ドル安局面では商品が上昇する。
・デフレ期(歴史的に見てこうした時期はあまりないが)には債券が上昇し、株式が下落する。
(『市場間分析入門 原油や金が上がれば、株やドルや債券は下がる!ジョン・J・マーフィー:長尾慎太郎監修、関本博英訳)
 表現のなかで、人間がいちばん惹(ひ)かれるのは、その文体、スタイルである。人間を好きになる場合でも、その人のスタイルを好きになるのだ。どう生きているか、といった対他的、対社会的スタイルに共鳴するかしないか、である。(『書く 言葉・文字・書石川九楊
 3月11日を体験し、日本の危機を目の当たりにした私たち。東北の人々の苦しさと辛さを共有しようと努力している私たちは、これまでのような日本はもういらないのです。3月11日をなかったかのように考え、3月10日までの日本を“復興”しようとしている利権の亡者どもを私たちは駆逐しなければいけないのです。(『利権の亡者を黙らせろ 日本連邦誕生論 ポスト3.11世代の新指針苫米地英人
 2進法が電子計算機に使われるのは、電流が「流れる」「流れぬ」という二つの場合をもとにしているからである。(『数学入門遠山啓

数学
 この例のように、「使用した材料は劣化する」という原則を無視してリサイクルすることを「リサイクルの劣化矛盾」といいます。(『リサイクル幻想武田邦彦
 この実験からわかるのは、あなたの隠れた脳は、単独で働いているわけではなく、他人の隠れた脳とネットワークを築いているということだ。私は無意識のうちに、あなたが無意識に送ってくるヒントを把握して、それに無意識に反応する。(『隠れた脳 好み、道徳、市場、集団を操る無意識の科学シャンカール・ヴェダンタム:渡会圭子訳)

脳科学認知科学
 十字軍までの戦争って、王とか皇帝が領土獲得か、勢力拡大のためにやったよね。ところが「十字軍」はキリスト教世界のトップ、ローマ法王が神の名において始めた「正義と悪、聖と汚れ」の戦いなんだ。(『まんが パレスチナ問題山井教雄

パレスチナキリスト教
 新生党を立ち上げ、細川政権を樹立した時は「剛腕」と称賛された。だが、「普通の国」と言い出したとたんに「独裁者」となった。小選挙区制や国民福祉税を掲げると「強権」と言われ、保保連合が取りざたされると「悪魔」と呼ばれた。新進党を解党した時、「壊し屋」が定着。そして、近年、「政治とカネ」が小沢の代名詞になった。(『悪党 小沢一郎に仕えて石川知裕
 体は鍛えることでだんだん強くなります。筋力トレーニングをすれば筋肉や骨格が強くなるように、呼吸法をすればそれに関わる筋肉、内蔵、自律神経、脳の機能が高まり強くなります。(『だれでも「達人」になれる! ゆる体操の極意高岡英夫
 このキリスト教マルクス主義が両刃の剣となって、日本人の心の空白を生み出し、日本人のアニミズムの心を破壊した。(『一神教の闇 アニミズムの復権安田喜憲