彼(※ラス・カサス)は『すべての人々を真の教えに導く唯一の方法について』(1526年ころ執筆を開始し、40年以降に完成。以下、『布教論』と略記)の中で一般論として、「個々の人間の間に、知性や理性の鋭さや働きにおいて多少の差があるのは事実だが、ある民族や国民全体が、あるいは、ある地方や王国の人々すべてが愚鈍かつ無知無能で、福音の教えを受け入れる能力を完全に備えていないということはあり得ない」と主張しているのである。(『大航海時代における異文化理解と他者認識 スペイン語文書を読む染田秀藤

インディアン