2004年だけでも、アメリカ企業は2640億ドルを広告に注ぎ込んだ。これは新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ダイレクト・メール、業界紙誌、電話帳、インターネットでの広告費の合計である。この年、ヨーロッパの広告費の総額は1250億ドル、日本の広告費総額は560億ドルだった。要するに、禁欲主義、イデオロギー宗教、広告などの方法を使って、そう意識しているかどうかはともかく、どの社会でも指導者層が欲求を管理している。富の創出の出発点にあたる欲求を管理しているのである。(『富の未来』アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー:山岡洋一訳)