「君に嘘はつかない」ジョーはその瞬間、心からの真実を告げている気がした。
「ふつう嘘つきはそう言うわ」エマは、あきらめてスプーンの薬を飲むことにした子のように口を開けた。
(『夜に生きる』デニス・ルヘイン:加賀山卓朗訳)