そしてなにより、彼らは私に光の存在を思い出させてくれた。彼らは曇りの日にはさえない歌しか歌わないのに、雲間から少しでも太陽が顔を出すと、たちまち張りのある美しいさえずりを始める。それを聞いているだけで、私はそのときの明るさが手にとるように分かることに気づいた。鳥が空を教えてくれたのである。(『鳥が教えてくれた空』三宮麻由子)

視覚障害