友だちを作るうえで、何より大切な原則があります。それは、

 【命題2】☆誰とでも仲良くしてはいけない

ということです。これが友だちづくりの大原則です。誰とでも仲良くしようとすれば、友だちを作るのはほぼ絶望的です。なぜかというと、世の中には、押し付けをしてくる人がたくさんいるからです。誰とでも仲良くするということは、こういった押し付けをしてくる人とも、ちゃんと付き合うことを意味します。

(『生きる技法安冨歩
 非公式ながらフリードマンは、ニクソンやレーガンの経済顧問を務め(「ボストン・グローブ」2006/11/16)、80年代レーガンやサッチャーは「小さな政府」を推進した。それがロン・ヤスと呼び合うほど親密だった中曽根政権に受け継がれた結果、公社が解体され、NTT、日本たばこ産業、そしてJRと民営化が促されたという構図だ。(『マネーの動きで見抜く国際情勢 経済メカニズムの“ウラ・オモテ”岩本沙弓
 ヒトは前戯という性行動をする点で、事実上唯一の種である。(『エロスと精気(エネルギー) 性愛術指南ジェイムズ・M・パウエル:浅野敏夫訳)

性愛術
 地球をブラックホールにするには、押しつぶして半径2センチメートル足らずの球にしなくてはならない。(『エレガントな宇宙 超ひも理論がすべてを解明するブライアン・グリーン:林一、林大訳)
 いちばん信頼すべき親が、自分が不安でいっぱいのとき、見守ることさえせずに無視をする。いちばん親を必要としているとき、ほうっておかれる。関心をもってもらえない。これが頻繁に起こる家では他人に対する信頼感は育ちようがありません。重要なことがあっても誰にも助けを求めず、自分ひとりの胸におさめて処理する癖が身についてしまいます。(『インナーマザー あなたを責めつづける心の中の「お母さん」斎藤学
(※両親から暴力を受けながら育ってきた女性に対して)両親に本格的な復讐をすることをお勧めします。それは、かしわ葉さん(※相談者)が幸せになることです。幸せこそが最大の復讐です。(『インテリジェンス人生相談 社会編佐藤優
 教養とは知識を頭の中で蓄え、発酵させて、自分で運用できるようになることを指します。(『インテリジェンス人生相談 個人編佐藤優
「つまり、お前はお魚くわえたドラ猫を見かけたら後先も考えずに裸足で駆けて行くタイプだってことだよ」(『イン・ヒズ・オウン・サイト ネット巌窟王の電脳日記ワールド小田嶋隆
 人間を一目見ただけでその威厳や美しさに戦慄することはよくあることです。でもわれわれが戦慄したのは、その人間の目の光や、身振りや、いったことばやしたことのせいなのです。人間は外観であると同時に複雑な意味の発信体なのです。(『イメージを読む 美術史入門若桑みどり
 サー・ジョン・ウッドルーフは次のように書いている。「第四福音書は荘重に書き出される。『初めに、ことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった』。これはヴェーダのことばそのものである。初めにブラフマンがあった。ブラフマンとともにヴァーク、すなわちことばがあった。そしてことばはブラフマーである」(『書簡選』7版)『イエスの失われた十七年エリザベス・クレア・プロフェット:下野博訳
「信者の間に差別をこしらえ、何千万もの人間を犬か何かのように扱い、ありとあらゆる差別を押しつける宗教は、宗教たるものの名に価しない。宗教と奴隷制は両立しないものだ」(アンベードカル)『アンベードカルの生涯ダナンジャイ・キール山際素男
 人間を人間ならざる者としてまなざす他者の視線が、人間の存在の深奥においてその人間性を蝕むのなら、飢えて死んでいくアフリカの子どもたちに文学は無力である。すなわち彼らに文学は意味をもたないと見なすこと、人間らしく生きることが奪われているからこそ彼らの魂が何にも増して文学を希求しているのだということを否定することは、彼らの人間性それ自体を否定することにほかならず、極言すればその視線のなかで、アフリカの子どもたちはすでに人間として殺されているとは言えまいか――。(『アラブ、祈りとしての文学岡真理
 武器屋は想像もつかないようなナイフを作る。
「一番安いシャンクは20ドルの紙ナイフだ。これは新聞紙と歯磨きペーストで作る。新聞紙を水に濡らして、それを歯磨き粉で固める。乾燥させればできあがりだ。紙だといって馬鹿にするなよ。ナタのように切れ味は鋭いからな。氷のシャンクは特別注文で50ドルだ。鋳型の中に塩水を流し込んで製氷機に入れておくと立派なシャンクができる。要するにつららのナイフだな。このナイフで相手を刺すと、溶けて証拠が残らない。これは、殺しのタイミングまで計算に入れておく必要があるから作るのは非常に難しい。わしは昔、フォーソンの刑務所にいたが、そこでは氷のナイフを使って何件も刺殺事件が起きたよ」
(『アメリカ重犯罪刑務所 麻薬王になった日本人の獄中記丸山隆三
 アメリカでは「きしむ車輪ほど油を差してもらえる(声が大きいほど得をする)」のに対し、日本では「出る杭は打たれる」のだ。(『あなたのなかのサル 霊長類学者が明かす「人間らしさ」の起源フランス・ドゥ・ヴァール:藤井留美訳)
 暗闇では物を直視してはならない。じっと見すぎると想像上の動きを作り出してしまうからだ。(『あなたに不利な証拠としてローリー・リン・ドラモンド:駒月雅子訳)
 昭和17年のミッドウェー海戦で、日本海軍は空母4隻を失ったのだが、「大本営発表」ではわが方の損害空母は1隻か2隻だったと思う。東条大将でさえ、このとき空母4隻を喪失したことを知ったのは敗戦後であったという。
 快勝つづく緒戦のときからこの始末だから、終戦までの敗北期、大本営発表のデタラメぶりは言語に絶する。
(『あと千回の晩飯山田風太郎
 ですから、今回も様々な意見が言われていますけど、仮にもっと人間関係の濃密な社会に戻すことができたとしても、誰かが加藤容疑者に注意していたら、今度はその人が殺される可能性が高い。通り魔事件は減るだろうけど、一家殺しは増えるという、とても皮肉な結果がおそらく待っているのです。実際、殺人事件が減少しているのは、むしろ、人間関係が希薄になってもっとも多かった子殺しなどのケースが激減したからなのです。そしていまは配偶者殺しがトップです。(河合幹雄
(『アキバ通り魔事件をどう読むか!?』洋泉社ムック編集部編)
 たとえばアントワープ要塞がうってつけの例ですが、あらゆる外敵の侵入を防ごうとするならば、自分たちの周りにつぎつぎと防御設備をめぐらしていかざるを得なくなり、その結果、同心円がとめどなく拡大していって、最後に自然の限界に達して終わるまで続くのです。(『アウステルリッツW・G・ゼーバルト:鈴木仁子訳)
 彼の尋問に当たったイスラエル警察のレスから、自分の父親もまた大量殺戮の犠牲者の一人だったことを聞いて、アイヒマンは「驚愕」する。しかし、そのことに対しても、彼は部分的な責任しか認めようとはしなかった。彼自身は、レスの父親を含む数百万の人間の死に直接関与したわけではなく、単に移送したに過ぎない。それも命令によって。彼は再三にわたって、自分の責任と権限が強制収容所の入口の手前だけに限られていたことを主張した。強制労働も殺人も遺体の焼却も、彼の権限外であった。(『アイヒマン調書 イスラエル警察尋問録音記録ヨッヘン・フォン・ラング編:小俣和一郎訳)
 バロック音楽というのはルネサンス音楽にくらべてはるかに刺激的な響きがするものだが、ちょうどその時代にコーヒーやたばこのような刺激的な嗜好品が流行したというのは、おもしろい符合だと思う。(『J・S・バッハ礒山雅
 ホルモンというのは“はたらき”につけられた名前で、物質としては一種の蛋白質です。(『DNAがわかる本中内光昭
 中国の国家林業局は、中国全土の27.4%がすでに荒れ地状態であることも認めている。あれだけ広大な国土がありながら、人が住むのに適した環境=緑と水が豊富にある土地は、日本の国土の2倍程度しかないという。(『2010年資本主義大爆裂! 緊急!近未来10の予測ラビ・バトラ:ペマ・ギャルポ、藤原直哉訳)
 ねこは しぬのなんか へいきだったのです。(『100万回生きたねこ佐野洋子
 いかにもルーキーといった風情で、なめらかな額に“意欲満々”という文字が並んでいるのが目に見えるようだった。(『12番目のカードジェフリー・ディーヴァー:池田真紀子訳)
「持たざる者」が「持てる者」と同じ戦略をとっていては、その資産格差は拡大する一方です。なぜなら、「持てる者」には、より良質な投資機会が提供されるのが世の常だからです。世の中の儲かる情報は、すべからく持てる者に集中するようにできています。(『改訂版 不動産投資の破壊的成功法金森重樹
 量子論は、物質や自然がただ一つの状態に決まらずに非常にあいまいであることを、そしてあいまいさこそ自然の本質であることを私たちに示したのです。(『「量子論」を楽しむ本 ミクロの世界から宇宙まで最先端物理学が図解でわかる!佐藤勝彦監修)
 分けてしまうことは、ヘーゲルが『精神現象学』の序論で述べているように、じつは、殺してしまうことである。(『「分ける」こと「わかる」こと坂本賢三
 正しく考えるよりも前に、正しく見ることが必要なのであります。(『「自分で考える」ということ澤瀉久敬〈おもだか・ひさゆき〉)
佐治●その万物流転の中で、昨日も僕は佐治晴夫だったし、今日も佐治晴夫なのですが……。

養老●それを僕はシステムの安定性と呼んでいるんです。要するに北里大学だとか日本政府と同じでしょう、と。北里大学は、仔細に見ると、毎年毎年設備が変わっていますね。もしかして100年経ったらなくなっているかもしれない。

(『「わかる」ことは「かわる」こと佐治晴夫養老孟司
 アメリカに、「キャプテン・クランチ」と呼ばれている男がいる。
 こいつは、ある日、子供向けの駄菓子(クランチ)のおまけに付いている笛の音が、電話の交換機を動作不良に落とし入れることを発見し、以来、20年以上にわたって数々の「電話タダ掛け法」を案出しては世間に公表し続けている、まことに物騒元気迷惑天晴(あっぱれ)な男だ。
(『「ふへ」の国から ことばの解体新書小田嶋隆
「相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福の中で消えていく」ジョン・テンプルトン(『円高円安でわかる世界のお金の大原則岩本沙弓
富岡幸雄●当時、ヨーロッパに付加価値税があることは聞いていたけどね。あんなものは人類最後の税金なんです。というより、【税金なんかじゃない。物価なんです。税の本質に反する、単なる国民からの収奪の手段であって搾取のマシーン】なんです。(『あなたの知らない日本経済のカラクリ 対談 この人に聞きたい!日本経済の憂鬱と再生への道筋岩本沙弓
 歳月はただ過ぎ去り、代わり映えのしない一年が繰り返すだけだった。貧しさ、窮乏、諦めにも似た思いがつのり、人生で確かなものはひとつの悲しみ、時とともに当たり前になってしまった悲しみだった。父親と同じく、彼も愚痴をこぼさなかった、一度として。(『火によって』ターハル・ベン=ジェルーン:岡真理訳)
 日本のニュースでは占領と侵攻のことを取り上げられることが多いのですが、占領時でなくても実はチェックポイントによるこの封鎖こそがパレスチナ人の生活に壊滅的な打撃を与えていることを、私はパレスチナを訪れて初めて理解しました。
 このことにより、観光客はもちろん、人の流れも物資の流れも制限され、街としての機能を止められてしまうのです。
(『「パレスチナが見たい」森沢典子
 郵貯、簡保、年金は、預ける側の国民にとっては大切な個人資産である。しかし、預かる側の政府にとっては税外の国庫収入という程度の認識でしかない。返済することにいっさい頓着(とんちゃく)することなく、あたかも税金と同じような感覚でこの「裏収入」を使い切ってしまうという悪弊が、そっくりそのまま戦後に残されてしまったのである。しかも、本来は政府の暴走を抑制すべき議会までもが、「族議員」に代表されるように、官僚と結託して、後先を考えない使い切り方式に積極的に加担してしまう。(『「お金」崩壊青木秀和
 それに、石油こそが、20世紀を創り、そのすべてを動かしているのだ。
 マクロ的あるいは、アバウト思考からいって、1929年の大恐慌は、人類が石油を大量に使い始めたアレルギー・ショックだったと考えている。そして今や、世界経済は、石油の使い過ぎによる中毒現象に見舞われようとしているのだ。
(『「1929年大恐慌」の謎 経済学の大家たちは、なぜ解明できなかったのか関岡正弘
 だが突然、私は読書のことを考えた。読書がもたらしてくれるあの微妙・繊細な幸福のことを。それで充分だった、歳月を経ても鈍ることのない喜び、あの洗練された、罰せざる悪徳、エゴイストで清澄な、しかも永続するあの陶酔があれば、それで充分だった。(『罰せられざる悪徳・読書』ヴァレリー・ラルボー、岩崎力訳)
白川●日本に文字が出来なかったのは、絶対王朝が出来なかったからです。「神聖王」を核とする絶対王朝が出来なければ、文字は生まれて来ない。

梅原●私もそう思います。それは大事なことです。しかも私の仮説だけど、その神聖王朝というのは異民族を含まないと出来ないような気がしますね。異民族を支配するには絶対、文字が要る。

(『呪の思想 神と人との間白川静梅原猛
筆坂●これまで防衛庁がらみの汚職は全部役人どまりなんですよ。政治家までいかない。特に軍用機は聖域にされてきた。FX(次期戦闘機)戦争と呼ばれた戦闘機の導入をめぐる商戦、ダグラス・グラマン疑獄、ロッキード事件等々、全部そうですよ。岸信介をはじめ色んな政治家の名前があがったが政治家まで操作の手が及んだことがない。ロッキード事件だって田中角栄が逮捕・起訴されたのは全日空が導入した民間機トライスター導入をめぐってのものでした。しかし、機数も金額もはるかに多かったのは自衛隊が導入した対潜哨戒機PC3でした。職務権限もこちらの方がはるかに明確だったが、不問に付された。要するにアメリカの安全保障戦略に関わるからです。(『自民党はなぜ潰れないのか 激動する政治の読み方』村上正邦、平野貞夫、筆坂秀世
【この「生きた経済」にとって一番大事なのは、富(=インフラ)です】。水をはじめとする資源やインフラ設備が整えば、そこで人が安心して生活することができます。そうすれば、そこに生産活動が生まれ、生産物が新たなお金を生み、そのお金が還流して社会に新たな富が蓄積されます。
 つまり、資源とインフラ設備は富を生み出す装置であり、実は収穫物よりも重要だといっていいでしょう。
(『見抜く経済学 これからの社会を生き延びるためのものの見方・考え方渡邉哲也
 為替市場の取引規模は1日4兆ドルと、流動性がどの市場よりも圧倒的に大きいため、インサイダー情報などの影響は殆ど受けないフェアな市場です。為替市場にかぎらずあらゆる市場は人の心理が大きく影響します。買われる通貨と売られる通貨、そして取引されない通貨が選別されながら通貨の価値が決められます。最終的に【相場は需給で決まる】といってもよいでしょう。(『岡安盛男の稼ぐFX  実戦の極意』岡安盛男)
 グローバルという言葉にはいかがわしさがついてまわる。グローバル(地球)市民などという言葉が一人歩きしているが、グローバルと市民とは逆方向を向いており、何のことやらさっぱりわからない。
 民族であったり、国を背負っているから初めてグローバルになる。ナショナリティがあって、つまり世界のどこかに私の居場所があって初めて、他の居場所を持つ人たちと交渉をしたり、話し合いをしたり、物事を進められるわけである。
(『儲(もうけ) 国益にかなえば経済はもっとすごくなる!渡邉哲也
 私たちが今あふれるほどに使い、食用にしている油脂は、何とその(家畜の飼料の)副産物なのです。
 余った油を捨てるわけにはいきません。代替エネルギーとしての利用には限界があるため、どうにかして人に食べさせようとします。これが現状です。
(『本当は危ない植物油  その毒性と環境ホルモン作用』奥山治美〈おくやま・はるみ〉)

植物油
 その(『ブリタニカ国際大百科事典』の)人選の折りに、しだいに気づいていったが、いわゆる“左翼”と評されている研究者はリストに挙げないのが編集者たちの暗黙の諒解であった。私が担当している専門分野にもどちらかといえば“左翼”に擬せられる研究者がいないわけでもなかったが、しかしそうした人物は決してこの分野で最高レベルに到達しているとはいい難かった。(『風来記 わが昭和史 1  青春の巻保阪正康
 実は、アザラシの生肉がもつ二つのポイント、つまり【「オメガ3」と「食物酵素」の摂取を、同時に、しかも簡単に実現できる】食品があります。それは、アザラシの肉とは似ても似つかぬ【「フラックスオイル」】という植物油です。しかも、炒め物や揚げ物といった加熱調理に用いるのではなく、生の状態でそのまま摂るのです。「植物油ならどこの家にもある」「油を生のまま口にするなんて」という声が聞こえてきそうですが、【フラックスオイルは一般的な植物油とは栄養的な価値が全く異なる、いわば「スーパーフード」であり、その健康効果は絶大です】。(『病気がイヤなら「油」を変えなさい! 危ない“トランス脂肪”だらけの食の改善法』山田豊文)
 そもそもサムスンはアップルからの受託生産をしていた会社です。その時点では、両者は良好な関係にありました。しかしサムスンはiPhoneの部品を集めて、iPhoneの生産を通して身に付けたノウハウで、iPhoneの上っ面を被せたような製品を作って、それを自社ブランド品として安価で世界中にばら撒きを始めました。これはアップルにしてみればとても許せるものではありません。
 エレクトロニクスの製品に関して何に一番コストがかかるかといえば研究開発費ですが、それをサムスンはほとんど払っていないのです。
(『日本経済の復活術 アップルVSサムスンから読み解く日本企業の戦略渡邉哲也
「逆らうやつが出世する」、それが未来工業の決まりなのだ。(『日本でいちばん社員のやる気がある会社山田昭男
 その義眼をなしているものが「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」であり、その源流となったのがアメリカの神道学者D・C・ホルトムとイギリスの社会人類学者ジェフリー・ゴーラーの論文ならびにルース・ベネティクトの『菊と刀』なのです。これらは日本人の国民性あるいは神道と軍国主義を混同し、日本の家制度を階層的な男女差別の根源とみなし、『武士道』は軍国主義を正当化するために書かれたものだと誤解しています。(『日本が二度と立ち上がれないようにアメリカが占領期に行ったこと』高橋史朗)
 正しくないことを正しいと言うことによって、自分の立場を有利に持っていこうという人たちはいくらでもいる。そして、正しいか正しくないかに関係なく、声が大きければ大きいほどポジショントークの力は強くなっていく。その代表例が新聞をはじめとするメディアの言説ということになる。(『渡邉哲也のポジショントーク 未来予測法 「経済の先行き」「世の中の動向」がなぜこれほど明確にわかるのか渡邉哲也
平和」というのは、「絶対的指導者の存在」と「力の均衡」により成立する。このバランスが崩れるとカオス(混乱)が発生し、次の指導者をめぐる権力闘争が引き起こされる。悲しいことではあるが、これが動物としての人間の性(さが)なのだろう(『「瑞穂の国」の資本主義渡邉哲也
 未来工業の休日数は「日本一」だ。年間の休日は140日。有給休暇と合わせると、1年の半分を休むことが可能になる。まとまって休めるように、年末年始は約20連休。祝祭日と土日が飛び石連休になるときは4連休にしている。
 連休の合間に出てきたところでどうせやる気になんてならない。しかも、働かないのに会社の電気は点ける、お茶は飲むではお金がかかるだけだ。
 だから、そういうときは休んだほうがいい。
(『日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり" 2山田昭男
 経営内容でも差別化した。
 例えば、未来工業では「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)」は禁止している。あんなものは会社にとってちっともいいとは思えないからだ。
 社員が多い大企業ならともかく、うちぐらいの中小企業には必要ない。
 現場のことは現場の人間が一番知っているんだから、よくわかっていない上司に相談するだけ時間の無駄だよ。
(『日本一社員がしあわせな会社のヘンな“きまり”山田昭男
 立ちのぼる煙の記憶のもとで、少年はひとりつぶやくのだった。
「お父さん、お母さん、みんな、心配しないでください」
 煙になった家族に、そして生き残った自分に、少年は語りかけている。
「ぼくは幸福になったりしませんから。けっしてしあわせになることはありませんから」
 ホロコーストを生きのびた少年は、自分だけは幸福になる、とはいわなかった。しあわせにならないといったのである。そうすることで、失われたものの記憶を自らの生につなぎとめたのだった。
(『治りませんように べてるの家のいま斉藤道雄
 なにか仕事はないものか、倒れたり入院したりする仲間でもできることはないだろうか。メンバーは向谷地(むかいやち)さんとともに、道内の各所にある精神障害者の作業所も見学にいった。そこでさまざまなことを学んだが、帰るとまた延々と話しあいをくり返すばかりだった。そうした話のどこで、いつ、だれがいい出したのだろうか。ひとつのアイデアがミーティングに集う人びとのこころのなかに輝きはじめていた。
「どうだ、商売しないか」
 内職ではなく、自分たちで昆布を仕入れ、売ってみよう。
「そうだ、金もうけするべ!」
 このひとことが、みんなの心を捉えていった。精神障害者であろうがなかろうが、金もうけと聞いて浮き立たないものはいない。人にいわれてするのではなく、内職なんかではなく、自分たちで働いて売って金もうけに挑戦してみよう。
(『悩む力 べてるの家の人びと斉藤道雄
「胃ガンと塩分」といえば、私が思い出すのは、十数年前、韓国のソウル大学の有名な外科医であるジム・ポク・キム(金仁福)教授とお目にかかったときのことです。
 教授は私に、
「済陽(わたよう)君、ソウルでは胃ガンが激減したよ。なぜかわかるかい」
 ときかれました。
「わかりません。なぜですか」
 ときくと、答えはこうでした。
「冷蔵庫が普及したから、おかげで、食品が保存できるようになって塩蔵品の摂取がへったからだよ」
(『今あるガンが消えていく食事済陽高穂

 たとえば、お腹がすいているときにご飯、パン、ラーメンなどの炭水化物を摂ると、消化されて血糖になるのに1時間以上かかります。ということは、食べてもすぐに満腹になるのではなく、1時間は空腹のままなので、1時間食べつづけることができるのです。満腹感のないままにそのまま食べつづけると、どうしても食べ過ぎて太ることになります。(『空腹力 やせる、若返る、健康になる!石原結實
 突然、トビ口を持った男が、トビ口を高く振りあげるや否や、力まかせに、つかまった二人のうち、一歩おくれていた男の頭めがけて振りおろしかけた。わたくしは、あっと呼吸をのんだ。ゴツンとにぶい音がして、なぐられた男は、よろよろと倒れかかった。ミネ打ちどころか、まともに刃先を振りおろしたのである。ズブリと刃先が突きささったようで、わたくしはその音を聞くと思わず声をあげて、目をつぶってしまった。(中島健蔵)『九月、東京の路上で 1923年関東大震災ジェノサイドの残響』加藤直樹
 思うに、喪失の語りには二通りあるのかもしれない。ひとつは、未だ絶望の淵にあるときの血を吐くような救いを求めた語りであり、もうひとつは、絶望を時間の経過とともになんとか乗り越えてからの語りである。(『驚きの介護民俗学』六車由実)

介護
 魚の脂肪の変化は、あなたの食卓でも簡単な実験で確められる。刺し身を醤油につけてみるだけでいい。養殖魚の場合は醤油の表面に気持ち悪いほど脂が浮き出すが、天然魚の場合はそんなことはない。脂肪がそれだけ変わっているわけだ。現代はまさに養殖魚全盛で、アジのような大衆魚までほとんどが養殖である。(訳者注)『危険な油が病気を起こしてる』ジョン・フィネガン:今村光一訳・解説
 国債をファイナンスする原資である世帯の純金融資産は、1207兆円(うち預金は848兆円:13年3月:日銀資金循環表)です。ファイナンスとは、買って資金を提供することです。5000万の世帯の総金融資産は1571兆円です。住宅ローンなどの負債が364兆円あるので、純金融資産は1207兆円となります(日銀資金循環表:13年3月)。このうち証券(主なものは株式)が228兆円あります。ですから金融機関の仲介で、国債の購入原資になりえるのは979兆円です。(『データで読み解く マネーと経済 これからの5年吉田繁治
 要するにノブレス・オブリージ(ママ)というのは王様や貴族たちが統治論を考えたとき、統治している民をみんな豊かにしなくてはならない。そこで、お金を配ることによって自分たちが打ち倒されなくするための方便なのだ。(『これからすごいことになる日本経済渡邉哲也
 アメリカの製薬業界は、国内だけでなく、世界中の医療品認可を支配している。もし、専売特許にならない(つまり利権の生じない)、治療成分や治療方法が現れれば、無視、妨害、禁止する。医療業界専門の広告代理店も、相手にしてくれない。(『決定版 ゲルソンがん食事療法』シャルロッテ・ゲルソン:阿部孝次、氏家京子訳)

ゲルソン療法
 星野式ゲルソン療法の基本ポイントは次の5項目です。

 1.無塩食
 2.油脂類と動物性たんぱく質の制限
 3.大量かつ多種類の野菜ジュースの摂取
 4.アルコール、カフェイン、タバコ、精製された砂糖、人工的食品添加物(着色料、保存料)などの禁止
 5.イモ類、未精白の穀物(玄米、胚芽米、全粒粉)などの炭水化物、豆類、新鮮な野菜や果物(国産)、堅果類(クルミ、ナッツ、アーモンドなど)、海藻類を中心とした食事

(『「ガンが食事で治る」という事実 済陽式ガンの食事療法vs星野式ゲルソン療法済陽高穂、星野仁彦)

ゲルソン療法
 自由というのは考えではありません。
 自由について書かれた哲学は自由ではありません。
 人は自由であるか自由でないかのどちらかです。
(『あなたは世界だJ・クリシュナムルティ竹渕智子訳)
 牢獄から出る。最初に必要なのは、たった一つ。自分が囚人であることの自覚。次に必要なのは、何がこの牢獄を作っているかの洞察。最後に必要なのは、牢獄を作っているものを手放していく勇気と努力。(山下良道)『アップデートする仏教』藤田一照、山下良道
 そもそもシンガポールという国は、客家(ハッカ)とユダヤ人が作った人口国家、計画国家だ。上海租界がなくなったときに疎開地として作られたのである。(『これから日本と世界経済に起こる7つの大激変渡邉哲也