哲人●【対人関係の軸に「競争」があると、人は対人関係の悩みから逃れられず、不幸から逃れることができません】。(中略)
 競争や勝ち負けを意識すると、必然的に生まれてくるのが劣等感です。常に自分と他者とを引き比べ、あの人には勝った、この人には負けた、と考えているのですから、劣等コンプレックスや優越コンプレックスはその延長線上にあります。さて、このときあなたにとっての他者とは、どんな存在になると思いますか?

青年●さあ、ライバルですか?

哲人●いえ、単なるライバルではありません。いつの間にか、【他者全般のことを、ひいては世界のことを「敵」だと見なすようになる】のです。

(『嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え岸見一郎、古賀史健)

心理学