いや、革命っていうのはイリュージョンだよ。革命の理想なんて実現するかどうかわかんないしね。結局同じなんだよ。革命の徒がやってたことも僕がやってたことも。退屈しのぎなんだ、安定した社会の中でのさ。当時、何か面白いことで世の中を騒がせてやろうと思ったら、革命家か、さもなきゃ新聞記者ぐらいしかなかったよ。興行師になろうなんてやつはまずいなかった。今じゃマスコミとか若いやつにはすごい人気だけど、昔はいい意味でのバカしか入社しなかったんだ。(康芳夫)『篦棒な人々 戦後サブカルチャー偉人伝』竹熊健太郎