チェルノブイリや異常気象や、人体遺伝学を巡る論争やアジアの金融危機といったさまざまな出来事や脅威と、いまわたしたちが直面しているテロの脅威に共通するものは何でしょうか。それらは、いずれも言語と現実との乖離を表しているのですが、わたしはその乖離そのものを「世界リスク社会」と呼んでいます。(『世界リスク社会論 テロ、戦争、自然破壊』ウルリッヒ・ベック:島村賢一訳)