言動力
魂を揺さぶる言葉の動力(キーワード検索推奨)
二人は馬を繋(つな)いで歩きだした。
松風
が蕭々(しょうしょう)と鳴っていた。前も後も、右も左も、耳の届くかぎり松風の音だった。宗利は黙って歩いていった。石段を登って、高い山門をくぐると、寺の境内も松林であった。そして其処もまた潮騒(しおさい)のような松風の音で溢(あふ)れていた。(『
松風の門
』
山本周五郎
)
次の投稿
前の投稿
ホーム