バーカウンターの奥に並ぶ琥珀色のボトルに目をやった。どのラベルも仰々しいのは、忘却を求める者にとってはそれが恰好の口実を与えてくれるからだ。(『メービウスの環ロバート・ラドラム:山本光伸訳)