「その場合は拳で殴り合うでしょう。事態がそこまで進めばの話ですが。鋼鉄のスパイクのついたグローブをはめて、男たちの大群が国境地帯に集まるでしょう。そのグローブをとりあげれば、爪や足を使うでしょう。脚を切り落せば、唾を吐きかけ合うでしょう。舌を切り、口にコルクを詰めたとしても、男どもは大気を憎しみで満たすでしょう。その大気の毒にあてられて、蚊も地面に落ち、鳥も電線からばったり落ちるほどにね」(『とうに夜半を過ぎてレイ・ブラッドベリ:小笠原豊樹訳)

戦争