ペーパーマネーの行き過ぎで崩壊する世界経済なのですから、元に戻す、いわゆる実体を持った通貨制度に復活しよう、という議論が起こってくるに違いありません。100%の金本位制が不可能であっても、たとえば中央銀行はその通貨発行の20%の金(ゴールド)の保有を義務づけるといった方針が、突然アメリカから提案、決定される可能性が十分あります。ニクソンショック後に行った通貨制度が機能し得なくなっているのだから、ニクソンショック以前に戻す、いわゆる「逆ニクソンショック」これは将来、「オバマショック」と言われるかもしれません。世界を震撼させるウルトラCが、突然やってくるのです。(『恐慌第2幕 世界は悪性インフレの地獄に堕ちる朝倉慶