「あなたはなんでも喜べるらしいですね」あの殺風景な屋根裏の部屋を喜ぼうとしたパレアナの努力を思い出すと、少し胸がつまってくるような気がしました。
 パレアナは低く笑いました。
「それがゲームなのよ」
「え? ゲームですって?」
「ええ、『なんでも喜ぶ』ゲームなの」
「遊びのことを言ってるのよ。お父さんが教えてくだすったの。すばらしいゲームよ。あたし、小さい時からずうっと、この遊びをやってるのよ」
(『少女パレアナエレナ・ポーター:村岡花子訳)