「われわれは決まりどおりに動いた」クロムウェルは言った。「最後まで完璧に決まりどおりに。神かけて言うが、われわれは大虐殺を防ぎ、どうにか悲劇に耐えたのだ」
「メモしておいたほうがいいかな」
 クロムウェルは椅子の背にもたれ、私に険しい視線を向けた。人差し指を立て、こちらへ何度か突きだした。
「小利口なことを言うじゃないか」クロムウェルは言った。「早めに教えておいたほうがいいだろうな。このあたりじゃ、そういう小利口な発言に対するわれわれの忍耐力はゼロだ」
(『スクール・デイズロバート・B・パーカー:加賀山卓朗訳)