この優れモノの心筋細胞は、しかしほかの筋肉とちがって、生後すぐに増殖能力を失ってしまいます。つまり我々は、赤ん坊のときの心筋細胞を、そのまま使っているのです。成長するに従って心臓が大きくなるのは、一つずつの心筋細胞が肥大することによっています。(『モーツァルトとレクター博士の医学講座』久坂部羊)