唐詩選』という本は、偽書であるにしても、李攀竜〈リ・ハンリュウ〉の詩論にそった選集のダイジェスト版である。だが彼の詩論は、今のわれわれにとっては文学史的な意義以上のものを、おそらく持ち得ないであろう。それよりもむしろ、唐詩の最も簡便な選集としての価値を重視しなければならぬ。(『唐詩選』前野直彬注解)

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