「この一件で、お前はひどい目にあうことになる、そのことを忘れるな」
 私が言った、「名はスペンサーだ、サーの綴りは、詩人と同じようにSだ。ボストンの電話帳に載ってるよ」外に出てドアを閉めた。また開けて中に首を突っ込んだ。「〈タフ〉という見出しの項にな」ドアを閉めて階段を下りた。
(『初秋ロバート・B・パーカー:菊池光訳)