日本で最初に西洋哲学の講義、「ヒロソヒ」の講義をしたのは西周(にし・あまね)であり、哲学という言葉も彼の造語である。彼は「ヒロソヒ」を「希哲学」と訳し、ソクラテスを「希哲学の開基とも謂(いふ)べき大人(たいじん)」と呼んだ。(『小林秀雄全作品 26 信ずることと知ること小林秀雄