ユゴーはからくり人形を見つめた。とても修理できるとは思えない。しかも人形は以前よりずっとひどい状態だ。けれど、まだ父さんのノートがある。ノートの絵を見ながら、なくなった部品を作り直すことができるかもしれない。
 やらなきゃ。その気持ちがだんだんと強くなる。もしこの人形を修理することができたら、ぼくはひとりぼっちじゃなくなる。
(『ユゴーの不思議な発明』ブライアン・セルズニック:金原瑞人訳)