世界は心の中に収められ、その心は生じた瞬間に滅して次の瞬間の心と交替し、こうして生滅する心が一つの流れを形成する。人間存在は「心の流れ」(心相続)であり、心を離れて外界に存在すると一般に認められているものも、心が生み出した表象にすぎない。外界の物質的存在が心に映写されて表象が形成されるのではなく、心がみずから表象を生みだすのである。(『認識と超越「唯識」 仏教の思想4』服部正明、上山春平

唯識