世界には恐怖政治を強い、日本人犠牲者も出したイスラム過激派や、他国を挑発し続ける北朝鮮のようなほぼ絶対的と言えるような「悪」が存在するのも確かです。これらの組織や国家もまた、自らの信念に反する「他者」、あるいは自らが構築しようとする秩序の外側にある「他者」を、自分たちへの「悪意」を持った「敵」であるとみなす論理を持っていることがうかがえます。(『ウルトラマン 「正義の哲学」』神谷和宏)