シゼンのなかにジネンをみなくなったとき、そして自分たちの帰りたい「祈り」の世界をみなくなったとき、自然と人間の関係は変容した。この変容が、人間がキツネにだまされない時代をつくりだしたのではないかというのが、6番目の節である。(『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』内山節〈うちやま・たかし〉)